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民主党の秘密保護法案対案を考える(上) 公文書管理法改正案 [特定秘密保護法案]

政府の特定秘密保護法案がみんなの党や維新と修正されていく中で、11月19日に民主党が対抗するために公文書管理法の改正案と情報適正管理3法案をぶつけてきました。
民主党はそれ以前にも情報公開法改正案を国会に提出しているので、これで5つの法案が提出されたことになります。(情報公開法改正案についてはすでに分析した。)

自民党の側はあまり相手にしないという雰囲気を醸していますが、とりあえず簡単な分析だけはしておきたいと思います。
ウェブ上に上がっているPDFが文字認識できずコピーできないので、要約で話を進めます。
(ささいなことだが、こういう配慮ができないのはどうかと思う。)

内容は完全に二つに分かれるので、まずは公文書管理法改正案から。

民主党の公文書管理法改正案の主な内容は、箇条書きにすると以下の通り。

閣議やそれに準じる会議の議事録作成の義務(4条2項)と国立公文書館で30年後に原則公開(23条2項)

②廃棄する際に公文書管理委員会への諮問が可能に(8条3項)

③すでに存在する「行政文書の管理に関するガイドライン」を内閣総理大臣が定める「行政文書管理指針」として法的根拠を明確に(9条の2)

④国立公文書館等に移管された際に、移管元の行政機関から公開をしないでほしいとの意見書が出された場合への「参酌義務」の削除(16条2項)

国立公文書館等に移管された文書は原則30年で公開(16条3項)

⑥公文書管理委員会の委員を、内閣総理大臣の任命だけでなく国会同意人事にすること(28条4項)。

現在公文書管理法の適用外になっている「防衛秘密」と「特別防衛秘密」を公文書管理法の下に組み込むこと(自衛隊法とMDA秘密保護法の改正)。


部分的に理解不能な条文もあるのだが、おおよそこの7点ということになるだろう。
以下具体的に。

①民主党政権時代に岡田克也副総理が主導して公文書管理委員会で議論されていたものを法案としたもの。
特定秘密保護法案の提出の際に、公明党が同じ内容を自民党に飲ませていた。
よって、本来は自民党も同意しなければいけない条文のはずだが・・・

②廃棄のチェックは内閣総理大臣(実質は内閣府の公文書管理課と国立公文書館)がやっていたのを、そこに公文書管理委員会も関与できる仕組みを作ったということ。
これは「特定秘密」(民主党案では「特別安全保障秘密」)を外された後の文書の廃棄について、委員会にチェックさせることを想定しているのだろうか。

③ガイドラインに権威を付けるだけなので、現状と変わらない。
ただ、各行政機関がガイドラインから外れたことはしにくくなるという効果はあるだろう。

④現在は移管元の行政機関が「公開しないで」と意見書を出した場合は参酌しなければならず、国立公文書館等の独自の判断を制限している。
これを削除して、国立公文書館等の第一義の判断を尊重するということ。

この規定は良いと思うが、そもそもそのように改正されても、意見書をいまの国立公文書館等が無視できるとも思えないので、すぐには実効性がないと思われる。
国立公文書館がもっと大きな組織になれば効果を発揮するかも。

⑤「30年公開原則」を前面に打ち出したもの。
実質的には現在と同様の審査があるので、今と同様に30年以上経過しても公開されない情報は残る。
じゃあ意味がないじゃないかと思われるかもしれないが、「原則30年で公開」という原則論を掲げるのは、国立公文書館等が文書の公開を積極的に決断しやすくなるという心理的な効果はあるだろう。

⑥公文書管理委員会の委員を、内閣総理大臣の恣意的な任命ではなく、国会の同意が必要にさせるということ。
ただ、国会同意人事になっている情報公開・個人情報保護審査会が、ただの官僚の天下り先になっていることからわかるように、同意人事を導入すれば恣意的で無くなるということでもない。

この委員会の条文は細かい規定が他にも作られていて、「秘密の漏えい禁止」や「政治運動の不可」などが新たに付け加えられている。
⑦との関係で、委員に色々と責任を負わせるということなのだろう。

⑦最近明らかになった「防衛秘密」と「特別防衛秘密」(米軍の装備品等の情報)の公文書管理法適用外を解消しようとするもの。
諸手を挙げて賛成するが、これは政府だけでなくアメリカが絡んでくるのでどうなるか。

①から⑦を見ると、基本的には同意できる内容だろう。
即効性という意味では①と⑦ぐらいしか効果は無いだろうが、この二つが非常に重要。
他の条文も今のうちにきちんと変えておくのは悪くないと思われる。
(⑥については保留。国会同意人事の場合、政争に巻き込まれることがあり、制度の主旨に沿わないのではという気もするので。)

特定秘密保護法案とは⑦が一番関係があるか。
ただ、民主党が「特定秘密」の代わりに作った「特別安全保障秘密」も公文書管理法の適用外にするように読めるので、結局公文書管理法の適用外の部分はできてしまうと思われる。

次回は残りの情報適正管理3法案について考えてみます。
下に続く↓
http://h-sebata.blog.so-net.ne.jp/2013-11-29
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