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特定秘密保護法関連のパブコメについて(7)私のパブコメ [2014年公文書管理問題]

これまで6回にわたって、特定秘密保護法関連のパブコメに関連する記事を書いてきました。

特定秘密保護法関連のパブコメについて(1)募集内容〔修正版)
http://h-sebata.blog.so-net.ne.jp/2014-07-28
特定秘密保護法関連のパブコメについて(2)施行令案、特定秘密廃棄問題
http://h-sebata.blog.so-net.ne.jp/2014-08-03
特定秘密保護法関連のパブコメについて(3)運用基準案
http://h-sebata.blog.so-net.ne.jp/2014-08-05
特定秘密保護法関連のパブコメについて(4)特定秘密指定管理簿
http://h-sebata.blog.so-net.ne.jp/2014-08-07
特定秘密保護法関連のパブコメについて(5)監視機関
http://h-sebata.blog.so-net.ne.jp/2014-08-13
特定秘密保護法関連のパブコメについて(6)内部通報制度
http://h-sebata.blog.so-net.ne.jp/2014-08-14

今回はこれを踏まえて書いた私のパブコメを貼っておきます。
ちなみに募集しているパブコメは以下の3つ。

①「特定秘密の保護に関する法律施行令(案)」に対する意見募集の実施について
http://search.e-gov.go.jp/servlet/Public?CLASSNAME=PCMMSTDETAIL&id=060072401&Mode=0

②「内閣府本府組織令の一部を改正する政令(案)」に対する意見募集の実施について(特定秘密保護法関連)
http://search.e-gov.go.jp/servlet/Public?CLASSNAME=PCMMSTDETAIL&id=060072403&Mode=0

③「特定秘密の指定及びその解除並びに適性評価の実施に関し統一的な運用を図るための基準(仮称)(案)」に対する意見募集の実施について
http://search.e-gov.go.jp/servlet/Public?CLASSNAME=PCMMSTDETAIL&id=060072402&Mode=0

②については特に書くこともなかったのでスルー。
①と③について貼っておきます。

ジャブ代わりに書くか迷って結局は書かなかったのですが、特定秘密保護法廃止をパブコメで要求することは意思表示として意味はあると思いますが、そこで留まってはいけないと思います。

残念ですが自民党政権が12月までに崩壊することは無いでしょう。
そうである以上、特定秘密保護法が施行されることを前提に、これを少しでもまともにするというための努力をするしかありません。

もちろん、パブコメは形式的になされることが多く、意見が政策に反映されることは非常に少ないです。
ただ、反対派であった清水勉弁護士が情報保全諮問会議のメンバーにいることですし、なにも反映されないということもなかろうと信じたいところです。

さて、以下が本文。解説はもう書きません(記事とのリンクは付けておきます)。
読みやすいように太字や下線を付けておきます。
文章が硬いのはご勘弁を。


①施行令案に対するパブコメ

1.第4条第1項 特定秘密指定管理簿について 関連記事

 「次に掲げる事項」に、「公文書管理法第5条において定められた保存期間及び保存期間の満了日」を追加するべきである。
 特定秘密の指定期間は、当然ではあるが当該文書の保存期間以下になるべきである。そのため、特定秘密の指定期間の参考にするために、当該文書の保存期間がすぐに見える状態にしておくことで、安易な指定延長の歯止めとするべきである。

2.第12条第1項 運用基準に基づいて定められる各行政機関の規程について 関連記事

 本規程が運用基準に基づいて作成されているかは、適正な運用の確保のためには重要な意味を持つ。そのため、この規程の作成にあたり、内閣総理大臣の同意を必要とすること、内閣総理大臣は情報保全諮問会議への諮問を義務づけることにするべきである。また、ここで定められた規程の公開も義務づけるべきである。
 以上の項目を、施行令の当該部分に加えるべきである(公文書管理法における各機関の文書管理規程の作成・公開方法に準ずるべき)。

3.関連:公文書管理法施行令の改正 関連記事

 行政文書ファイル管理簿に、特定秘密の指定に関連する欄を設けるため、公文書管理法施行令第11条第1項の記載事項の一覧に「特定秘密の指定の有無」(解除や満了の記載も)「特定秘密の指定期間」を加えるべきである。
 特定秘密にあたる文書は行政文書ファイル管理簿に登載される。特定秘密が解除されれば、外部から行政文書ファイル管理簿で確認できるようになるが、そこに特定秘密であったか否かが記載されていなければ検証を行うことができない。また、保存期間満了時に移管・廃棄を行う際の参考にするためにも、特定秘密に関する情報が行政文書ファイル管理簿に記載されている必要がある。これを法的にきちんと整備するべきである。

以上


③運用基準案へのパブコメ

1.Ⅱ2 特定秘密指定管理簿に関して(9頁) 関連記事

 特定秘密指定管理簿への満了や解除の記載は、施行令案の第8条第1項第3号、第11条第1項第3号にある。しかし、これがいつまで管理簿に登載されているのかについて、運用基準案には記載が存在しない。各行政機関の運用に委ねることになりかねないので、満了や解除された特定秘密については、当該文書が保存期間を満了して移管もしくは廃棄されるまで登載すべきである。また、毎年度、特定秘密移管廃棄簿を作成し、移管・廃棄後の特定秘密に関する情報を登載した上で、この帳簿を国立公文書館等に移管して永年保存するべきである。
 移管・廃棄を選択する際には、当該文書が過去に特定秘密であったかどうかは判断基準として重要な意味を持つ。そのため、管理簿へ記載が残っていることは必要不可欠である。また、移管・廃棄の検証のために、移管廃棄簿を作成して永年保存し、国立公文書館等で公開されるべきである。


2.Ⅱ6(1) 緊急の事態での廃棄について(11頁) 関連記事

 運用基準案には「緊急の事態」における廃棄については、「危機管理に万全を期すため、その実施手続その他必要な事項を定めるものとする」とのみあるだけであり、「緊急の事態」がいかなるものであるかについて何も記載が無く、各行政機関の運用に委ねられている。
 特定秘密保護法への最大の批判が「濫用」や「隠蔽」にあることは言を俟たない。その疑いを晴らすために、特定秘密の廃棄は特例中の特例に限定される必要がある。もちろん、「緊急の事態」のすべての類型を記載することは不可能であるが、できる限りの例を提示し、濫用を避ける工夫がなされるべきである。
 また、この緊急事態における廃棄を行った際には、できるだけ早い段階で内閣総理大臣への報告を義務づける必要がある。廃棄した文書類型など、その報告書に記載するべき情報を列記したものを、運用基準案のいずれかの部分に加筆するべきである。
 関連して、施行令案や運用基準案を見ている限り、緊急事態以外での特定秘密の廃棄を否定する文言がどこにも見当たらない。「隠蔽」を疑われないためにも、緊急事態以外での特定秘密の廃棄を禁止すると明記するべきである。

3.Ⅱ6(2) 特定秘密保護の規程について(11頁) 関連記事→施行令案パブコメとも関連

 「行政機関の長は、規程を定めようとするときは、あらかじめ、その案を内閣総理大臣に通知するものとする」とあるが、本運用基準に則って作成されたかのチェックをする必要がある。そのため、規程を作成する際には、内閣総理大臣の同意を必要とし、内閣総理大臣は情報保全諮問会議への諮問を義務とするべきである。また、ここで定められた規程は公開されるべきである。
 これに合わせて、当該部分に上記した内容の記述を加筆するべきである。

4.Ⅲ3(2)ア 歴史公文書等に該当しないもの(14頁) (マニアックなので記事を書かなかった)

 「歴史公文書等に該当しないもの(例えば、正本・原本以外の写しの文書、断片情報を記録した文書)」とあるが、この「例えば」以下の具体例は削除されるべきである。
 歴史公文書等に該当するかしないかは、文書「類型」によるものではなく、文書の関連性に基づくものである。写しであったとしても、その写しを参考にして政策が行われていることもある。また断片情報を記録したものであっても、他の情報とつなぎ合わせることで歴史的に重要な事実が明らかになることもある。文書「類型」を示すことで、かえって一律的にその類型に適合する文書を抜き取って廃棄する事態を招きかねないので、誤解を生む記載は削除されるべきである。

5.Ⅲ3(2)イ 指定の有効期間が通じて30年以下の特定秘密(14頁) 関連記事

 「指定の有効期間が通じて25 年を超える」特定秘密文書の廃棄は慎重に判断するとあるが、これを「10年」に変更するべきである。
 そもそもなぜ「25年」であるのか根拠が不明である。公文書管理法に基づく各行政機関の文書管理規程を見ると、保存期間が10年以上の文書を国立公文書館等へ移管して保管するケースが多い。特定秘密の有効期間が通じて10年を超える文書は、当然レコードスケジュールで保存期間が10年以上に設定されているはずである。よって、「慎重に判断」するものは「10年」以上と変更するべきである。

6.Ⅴ 監視機関に関連して(27-28頁) 関連記事

 内閣保全監視委員会ないしは独立公文書管理監に対して、国民が特定秘密の解除の申請を行えることを可能にするべきである。
 本パブコメにおける資料(秘密指定された国家安全保障情報に関する米国の主な監督機関)にも挙げられているように、米国では省庁間上訴委員会に対して国民から秘密解除請求が可能である。こういった仕組みがあることが、監視機関を適正に機能させるためには必要不可欠である。

7.Ⅴ4(1) 通報の処理の枠組み(30頁) 関連記事

 通報する内容を、「特定秘密の指定及びその解除又は特定行政文書ファイル等の管理が特定秘密保護法等に従って行われていないと思料する場合」といった法令違反に限っているが、この範囲を広げ、行政上の過誤の隠蔽や国家安全保障上保護する必要の無い情報開示を防止したり遅延させる目的といったような、行政が不当に利益を得るための特定秘密指定も、通報の対象にするべきである。
 特定秘密制度自体が不信感をもたれている現状では、適正な運用が行われる担保が必要である。「隠蔽」のために利用されるのではという批判に応えるためには、法令違反以外の問題も告発対象とするべきである。
 公益通報者保護法との関係で、これを認めることが困難であるのであれば、公益通報者保護法を強化するための改正をセットにするべきである。

8.Ⅴ4(2) 通報の処理について(30頁) 関連記事

 通報する際に「特定秘密である情報を特定秘密として取り扱うことを要しないよう要約して通報するなどし、特定秘密を漏らしてはならない」とあるが、通報する際に特定秘密の内容を知らせずに不正を告発するのは困難である。通報窓口の職員に適性評価を受けさせていれば問題無いので、この部分は削除されるべきである。
 各行政機関は自らの所有する特定秘密を、例え不正の告発であったとしても外部に渡したくないと考えているのかもしれないが、独立公文書管理監やその下にある情報保全監察室における情報管理を徹底すれば良いだけではないか。

9.4(2) 通報の処理について(30-31頁) 関連記事

 内部通報は、例外に適合しない限り、自分の所属する行政機関に第一に通報することになっている。これを改め、独立公文書管理監への通報をどのような状況でもできるようにするべきである。
 内部通報を自分の所属する行政機関に伝えるのは心理的に難しいケースが多いだろう。また、「おそれがあると信ずるに足りる相当な理由」がないと独立公文書管理監に通報することができないが、この「おそれ」を通報者が証明しなければならないので通報へのハードルが高い。よって、独立公文書管理監にどのような状況でも通報可能にするべきである。

10.Ⅴ4(2)イ(カ) 独立公文書管理監による調査(31頁) 関連記事

 独立公文書管理監が内部通報に基づいて調査する際に、「我が国の安全保障に著しい支障を及ぼすおそれがないと認められない」場合には特定秘密の提供を行政機関側が拒否できるという項目があるが、これは削除されるべきである。
 独立公文書管理監が監視機関として十全に機能しなければ、制度自体への不信感を招く。著しい支障がどうしてもあるという場合には、米国における大統領補佐官を通じて大統領の判断を仰ぐ制度を参考にして、例えば官房副長官か首相補佐官が当該文書を閲覧した上で首相の判断を仰ぐ制度を作り、該当する行政機関の内部のみの判断で結論を出すことをしないようにするべきである。

11.その他 人事の独立性 関連記事

 運用基準の末尾に、特定秘密を担当する内閣府特命担当大臣を常設することを明記し、さらにその大臣が独立公文書管理監や情報保全監察室の職員を任命する際には、国民からその中立性に疑念を持たれないように務めること、という努力規定を加筆すべきである。
 独立公文書管理監や情報保全監察室は、監視機関として重要な役割を担うことになる。この職員が、各行政機関からの出向組のみで形成されるといったような、中立性に疑いを招く者で構成されることは,制度そのものへの国民の疑念が増幅するだけである。そのため、閣議決定される運用基準に、このような努力規定を入れておくことは必要であると考える。

以上
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